第15話一人、また一人

 小枝をいくつも拾うユン。ユンの生まれ育った地方では、儚く散った魂にせめておだやかな眠りを与えんとゆりかごを作る習慣があるようだ。リモネに対して、ドミヌーラと最も近いお前が側にいてやるといいと話す。
 アーエルとネヴィリルが偵察から戻ってくる。敵を発見できなかったらしい。
 礼拝堂にてモリナスが話しかける。「ドミヌーラは何を見たの?」に、ワポーリフは神聖なるものには、ふれてはならなかった、と答える。モリナスはワポーリフの手を自分の胸にあて、「お望みどおり、二度と触れさせない。」と怒りをあらわにする。
 艦にサイレンが鳴り響く、攻撃してくる様子はないが、敵機を発見したとのこと。アーエルはネヴィリルとシムーンで出ようとするが、パライエッタに止められる。「しばらくは私の命令に従ってもらう。」にフロエ・ロードレアモンから反感を買うが、アーエルは了承する。ユンはネヴィリルが出るまでもないと、カイムを連れて出る。
 「アーエルがあそこで引くなんてねぇ。」大部屋に戻ったマミーナ達がアーエルを話題にする。「あんなアーエル、見たくない。」フロエだけは特別な感情があるようで、アーエルが外に出て行ったと聞いたフロエは、下手な言い訳をして部屋を出る。
 「ごめん。」ネヴィリルが苦しそうなのは自分のせいだと謝るアーエルにネヴィリルは「うぬぼれないで。」そんなネヴィリルが、フロエには「かっこ悪い。」言われちゃいます。
 ショックを隠せないネヴィリル・・・。フロエにそんなこと言われちゃうとは。ネヴィリル株は今週も安値更新。
 ネヴィリルは、アーエルとアムリアにとって私はより高みを目指すための道具でしかない。と、パライエッタにもらす。「私は間違っていたのかもしれない。あなたと・・・」と言うネヴィリルに「言わないでくれ。」「揺らいでしまう。」とパライエッタ。泣き出すネヴィリル。その二人が空に敵機らしき影を見つける。
 フロエとアルティ、マミーナとロードレアモンが出撃する。そんなパライエッタの判断にアーエルが疑問を投げかける。攻撃してきてないのに、次々シムーンを出すのはどうかと。
 パラ様、他の人の意見も聞いときなよ。

 暇を持て余したモリナスは、リモネとアーエルにかくれんぼしよう、と提案する。
 この人たちホントお子ちゃまね。しょうがない、付きあってやるか。って感じのリモネ。
 かくれんぼの最中、ある扉をリモネが開ける。その暗闇にいたのは・・・。
 でたー!髪が黒くてボサボサのおばけ、じゃなかった、おばさ○でした。
 ドミヌーラが歌っていたのはアーエルの風琴の曲らしい。「新天地への扉。安らぎの大地を求める移民たちの歌。テンプスパティウムは留まることの出来ぬ私たちを受け入れてくれた。」ドミヌーラは宮国に必要とされたかったと打ち明ける。リモネはパルとしてドミヌーラが必要で、一緒に翠玉のリ・マージョンがしたいと言う。それを聞いたドミヌーラは涙を流す。
 このシーンのドミヌーラの疲れきった横顔は、とても10代とは思えないね。
 雨に打たれたパライエッタはドミヌーラの休んでいる部屋に行くが、リモネが中から出て来たことにより何も出来ず引き返し、壁を打ち付ける。きょとんとした顔でそれを見つめるアーエル。そこにまたしてもサイレンが鳴る。
 ドミヌーラの指示を仰いだ方がいいというモリナスに対し、パライエッタはドミヌーラぬきで、というより、自分が指示を出すことにこだわる。結局、ネヴィリルの申し出により、ネヴィリルとモリナスが飛び立つ。
 アーエルと歩くリモネが突然言う、「死ぬよ。ドミヌーラ。」正面から裸足のドミヌーラが歩いてくる。
 行った先は食堂、ガン食いするドミヌーラ。今更ながらドミヌーラの意見を聞くパライエッタ。しかし、「眠ってた人間の判断より、あなたの判断は不確かなのかしら?」と返され、あえなく撃沈。
 窓の外の嵐を眺めるドミヌーラとリモネ。ドミヌーラはシムーンの解体により、翠玉のリ・マージョンの先を見たような気がする、と話す。リモネが本当にやってみなくちゃ分からない、と言うと、ドミヌーラ「あなたに求められてきたのは高く飛ぶことだけ。大空に描くリ・マージョン、だからこそ、それを否定されれば、自らを否定されたことになる。私達は似ているわ。私はあなたを選んだ。あなたは私を選んだ。そのつながりこそがリ・マージョンならば、私はあなたの為に描く、翠玉のリ・マージョン。」



 と、まぁ、ドミヌーラの見た目の変身っぷりが目立ちましたが、心情面でも変化があったようです。今までは「宮国のため」に生きてきたドミヌーラ。それがシムーンの解体により、信じてた何かが崩壊し、パルであるリモネに救われる。ということで、この前の予想は外れてたみたいですね。・・・orz
 あと、必要とされるなら死ぬことが前提にあっても構わないとするドミヌーラとは対象的に、アーエルとアムリアは私を見ていないと愚痴をこぼすネヴィリル。ネヴィリルにはシヴュラ・アウレアの称号がふさわしくなる様、成長していただきたいですね。
 今回、一人で突き進むパライエッタに対し、他の人達とうまくやっていこうとするアーエル。「もう、空気がよめないなんて、言わせないぞ!」といったところか。そして、それを敏感に感じ取る、フロエ。ついに自由気ままな物言いは彼女だけのものになってしまいました。
 次回はついに来た、って感じの「翠玉のリ・マージョン」。他の方のブログなどを読ませていただくと、死亡フラグがどうこうと書かれてる方がいらっしゃいます。個人的見方では、翠玉のリ・マージョンは通過点にすぎないと思ってます。だから、誰も死ぬことはないんじゃないかな。
 第16話の見どころスタッフブログの、キモいぬいぐるみを抱いているリモネの表情が、すっごく良いです。